人材育成や資金繰りなど、会社経営において解決すべき課題は多岐にわたります。
その中でも、売上を増やすための重要な要素として「営業力の強化」は避けて通れません。
今回は、営業力強化のために営業のアウトソーシングを検討されている方に向け、
- 営業代行を依頼する前に知っておきたいメリットやデメリット
- 営業代行選びで失敗しないためのチェックポイント
を解説します。
そのうえで、大阪エリアに拠点を構える営業代行会社のうち、とくに持続的に売れ続ける仕組みの構築を得意とする営業代行会社を6社紹介します。
御社の営業課題解決に向け、参考になれば幸いです。
営業代行とは
営業代行とは、その名のとおり、自社の代わりに営業活動をおこなってくれるサービスのことです。
営業代行を利用すると、自社で営業社員を雇わなくても、新規開拓をはじめとする営業活動が可能になります。
ただし、当然ながら費用がかかるため、依頼にあたっては慎重な経営判断が必要です。
営業代行を依頼する際には、メリットとデメリットを認識したうえで、御社にとって営業代行が必要か否かを判断してください。
営業代行に依頼するメリット
営業代行を利用するか否かを検討するために、まずは営業代行のメリットを把握しておきましょう。
営業代行会社に依頼するメリットは、以下3つです。
それぞれ詳しく解説します。
【メリット1】営業社員の採用・育成コストが削減できる
営業社員を自社で雇用する場合には、採用や育成にコストがかかります。
とくに一度採用した従業員を解雇するのは非常に難しいため、採用の段階で適正のある人材を見極める必要があります。
営業代行を依頼する場合、採用や育成に時間やお金をかける必要がないため、商品・サービスの改善などにリソースを割ける点がメリットです。
【メリット2】高い営業力を期待できる
営業代行を請け負っている会社には、営業のプロフェッショナル人材が在籍しています。
そのため、自社の商品・サービスの特性と見込み顧客の属性を適切に伝えれば、効果的なアプローチを取ってくれます。
自社の社員で営業をおこなう場合、どうしても自社商品・サービスの長所ばかりに目が向いて、客観的な営業トークをできない場合があります。
営業代行に依頼すれば、客観的な視点で営業をしてもらえるため、成約する可能性が高まります。
【メリット3】自社ではリーチしづらい顧客にアプローチできる
通常、新規開拓のための飛び込み営業などは、ノウハウがなければ難しいものです。
営業代行会社に依頼すれば、飛び込み営業によって新規開拓をおこない、新たな販路を見いだしてくれる可能性があります。
自社ではアポイントを取ることすら難しかった顧客に対してもアプローチできるので、営業施策の打ち手を大きく拡大することが可能です。
営業代行に依頼するデメリット
営業代行の依頼にはメリットだけでなく、もちろんデメリットもあります。
具体的には、以下3つのデメリットが考えられます。
それぞれ詳しく解説します。
【デメリット1】営業担当者の管理監督が難しい
自社の従業員で営業をおこなう場合に比べると、企業理念や社内のレギュレーションなどに沿った行動を取ってもらうのは難しくなります。
もちろん、会社の名刺を持って営業活動をする以上、会社の文化やルールを意識したうえで行動してもらえる場合が多いものの、組織内の人材に比べるとどうしても、管理監督が難しくなる傾向にあります。
【デメリット2】自社の営業課題を分析・把握できていなければ成果を出しづらい
営業のプロフェッショナル人材に依頼できるとはいえ、課題や要望が曖昧な状態で丸投げしても、成果を出してもらうのは難しいものです。
費用対効果を上げるためには、営業活動のどの部分に困っているのか、どんな理由で失注するケースが多いのかなど、自社の営業課題をある程度洗い出しておくことが重要です。
【デメリット3】営業ノウハウが社内に貯まらない
営業代行で提供されるサービスはあくまでも「営業活動の代行」であるため、営業ノウハウを社内に伝えてくれることはほとんどありません。
よって、営業代行を依頼している期間中は高い成果を期待できますが、依頼を終了すると、売上が下がってしまう可能性があります。
ここまで、営業代行会社に依頼するメリットとデメリットを3つずつ紹介しました。
優れたメリットがある反面、デメリットの存在も無視できないかと思います。
しかし、営業代行会社の中には、単純に営業活動を代行するだけでなく、営業課題の明確化から営業課題解決に向けた施策の提案・実施をしてくれる会社もあります。
詳細なヒアリングを通じて施策を提案してくれるため、企業理念やレギュレーションへの理解も深い状態で対応にあたってくれます。
こうした会社に依頼することで、先ほど挙げた3つのデメリットについては軽減することが可能です。
よって、営業代行会社に依頼する際には、検討中の代行会社がどのようなタイプの会社なのかを知っておくことが重要です。
そこで次に、営業代行会社にはどのようなパターンがあるのかを解説します。
営業代行会社のパターン
御社にメリットをもたらしてくれる営業代行会社を選ぶためには、営業代行会社のパターンを知っておく必要があります。 営業代行会社のパターンを、「サービス形態」と「料金形態」の2つの切り口で見ていきましょう。
2パターンのサービス形態
営業代行会社のサービス形態には、大きく以下の2種類があります。
基本的には、短期的に成果を上げたい場合は「営業代行型」、中長期的に成果を上げ続けたい場合には「営業支援型」を選ぶとよいでしょう。
それぞれ簡単に説明します。
【パターン1】営業代行型
営業活動を代行してくれるタイプのサービスです。
営業代行会社の多くは、こちらのサービスを提供しています。
支援領域は、アポイント獲得やクロージングなど、営業活動の実務に関する領域のみです。
比較的短期間の契約になるケースが多いです。
スポット的に売上を積み上げたい場合などに向いています。
【パターン2】営業支援型
営業活動の代行だけでなく、継続的に売れる仕組み構築を目指して支援してくれるタイプのサービスです。
営業代行会社のうち、ノウハウの提供に強みをもつ会社が提供しています。
支援領域は、営業代行に加え、営業コンサルティングや営業指導など、多岐にわたります。
仕組み構築をおこなうという点で、中長期での契約になるケースが多いです。
中長期的に見た「営業力の強化」を目的にした依頼に向いています。
2パターンの料金形態
料金形態には、以下の2種類があります。
どちらか片方だけではなく、両方の料金形態を組み合わせてサービス提供している会社もあります。
費用対効果を高めるためにも、報酬の発生条件や算出方法を事前に確認しておくことが重要です。
【パターン1】成果報酬型
成約などの成果が発生した際に、その対価として報酬を支払う料金形態です。
成果が出た場合にのみ報酬を支払えば良いので、効率的に費用を支出できるというメリットがあります。
一方で、固定報酬型に比べると、成果が出たときのコストが高額になりやすいというデメリットもあります。
【パターン2】固定報酬型
月額もしくは年額で、固定の報酬を支払う料金形態です。
営業の仕組みづくりを実施する場合、最初の数カ月は「成約数増加」という意味での成果は上がらないケースがほとんどです。
そのため、営業支援型のサービスの場合は、固定報酬型をとっている企業が大多数です。
成果の有無や件数に関わらず費用が発生しますが、中長期的に見た場合、成果が出たときのコストは低めに抑えられる傾向にあります。
営業代行会社選びに失敗しないための5つのポイント
営業代行会社を選ぶ際には、以下5つのポイントを意識するとよいでしょう。
それぞれどのような観点でチェックするとよいかを解説します。
【ポイント1】得意分野
営業代行サービスは、提供している会社によって得意とする業界などが異なります。
また、得意とする営業手法なども、会社ごとの特徴が表れる部分です。
営業手法については、たとえば以下のような視点でチェックするとよいでしょう。
- BtoBが得意なのかBtoCが得意なのか
- 新規開拓が得意なのか既存顧客との関係性構築が得意なのか
- アポイント獲得が得意なのかクロージングが得意なのか
代行会社のもつ営業スキルを御社のビジネスに有効活用するために、業界や課題に合致した営業代行会社を選択することが重要です。
【ポイント2】対応範囲
先ほど「2パターンのサービス形態」でも説明したように、営業代行だけなのか、支援までおこなってくれるのかを確認しておきましょう。
営業支援の場合には、営業資料作成や営業への同行などにも対応してくれたり、営業に関する相談に随時応じてくれる会社もあります。
自社の課題に応じて、対応範囲を確認してください。
たとえば、御社の課題が「人手不足」なのであれば、営業代行を依頼する方がよいでしょう。
一方で「営業人材の育成がうまくいっていない」ことが課題であれば、営業代行だけでなく、営業支援を依頼した方がよいかもしれません。
営業支援によって営業ノウハウが自社に蓄積すれば、中長期的に見て、自社人材による営業が可能になり、利益を確保しやすくなるからです。
【ポイント3】料金形態
「2パターンの料金形態」でも説明したように、成果報酬型と固定報酬型があります。
料金形態やおおよその予算感を、会社HPなどでチェックしておくと安心です。
ただし、課題感のヒアリングなどをしなければ正確な予算感を出すことは難しいものです。
そのため、費用については「要問い合わせ」としている企業も少なくありません。
弊社ウィステリア・L株式会社もそのひとつです。
その場合は、代行会社に問い合わせて見積もりを取りましょう。
正確な見積もりや売上シミュレーションなどがあれば、期待できる売上から代行会社への報酬を差し引いて、どのくらいの利益が得られるかを試算することが可能です。
また、予算感をHPなどに掲載している会社であっても、対応する領域によっては、オプションが加算される可能性もあります。
HPの価格表だけをもとに予算を検討するのではなく、必ず見積もりを取り、具体的な料金でプランを立てるようにしてください。
【ポイント4】最低契約期間
営業代行を利用する場合、1日のスポット対応から可能な会社もあれば、中長期的な仕組みづくりを前提として3か月以上の契約が必須のところもあります。
ある程度の最低契約期間があるということは、その分、中長期的な視点で支援をおこなってくれるということです。
短期的に売上を確保する必要がある場合には、スポットでの代行依頼が向いているでしょう。
一方、ある程度時間的な余裕をもち、継続的に売れる仕組みを整えるためには、中長期的な契約の会社を選ぶ方がよいケースもあります。
【ポイント5】実績
営業代行会社によって、営業のスタイルや方法論は異なります。
代行会社の実績を確認し、自社の商品・サービスとの相性がよさそうかをチェックしておきましょう。
実績を確認するには、会社HPに掲載されている「実績」や「お客さまの声」などを参考にするなどの方法があります。
たとえば弊社ウィステリア・L株式会社でも、「事例」のページを用意し、実績をご確認いただけるようにしています。
会社HP内の情報のほか、「会社名+営業代行 評判」「会社名+営業代行 クチコミ」などで検索するのもよい手段です。
ただし、設立して間もない会社の場合は、どれだけ優れた課題解決能力をもっていても、実績として掲載できる事例が少ないケースもあります。
十分な情報が得られない場合には、問い合わせなどをした際に、実績について尋ねてみるのもよいでしょう。
大阪エリアのオススメ営業代行会社6選
これまでご説明した内容を踏まえ、大阪エリアに拠点をもつ営業代行会社を6社ご紹介します。
今回は、営業代行だけでなく、中長期的な視点で営業の仕組みを整えることを前提に、営業支援サービスを提供している会社に絞ってピックアップしました。
6社いずれも、事前のヒアリングにもとづき最適な施策を提案・実施してくれる会社なので、自社の課題が明確化していない方にもオススメです。
ぜひ御社の課題感や目標に合致した会社を見つける際の参考にしてください。
ウィステリア・L株式会社
営業戦略の立案など、「持続的に売れ続けるための体制づくり」を支援しており、とくに医療分野の営業支援における知見は、業界トップクラスです。
顧客との関係性を維持し、一時的に製品を売って完結するのではなく、持続的にご購入いただける状態へと導くお手伝いをしています。
現状の営業課題について明確に言語化できていないというお客さまには、詳細なヒアリングによって課題を抽出し、必要なアプローチをご提案します。
得意分野 | 医療分野におけるBtoBの営業支援 |
対応範囲 | ・営業代行 ・営業コンサルティング ・営業社員の教育 |
料金形態 | 固定報酬型 |
最低契約期間 | 3カ月~ |
実績 | 公式サイトで実績を確認する |
大阪営業代行株式会社
関西エリアの中小企業の支援に特化した営業代行会社です。
とくに、サービスやアプリなどの無形商材を扱う企業からのBtoB新規開拓依頼を多く請け負っています。
会社説明会を実施したり、HP上で営業代行について解説したりするなど、積極的に情報発信している点も魅力です。
得意分野 | 無形商材におけるBtoBの新規開拓営業 |
対応範囲 | ・営業代行 ・営業コンサルティング ・営業社員の教育 |
料金形態 | 固定報酬型 |
最低契約期間 | 1日~ |
実績 | 公式サイトで実績を確認する |
キャピタルワークス
士業の顧問先開拓営業にも強みがある会社です。
女性スタッフが在籍していることもあって、アパレル関係や美容関係といった、女性が対象顧客である業種からも多く依頼を受けています。
テレアポも得意としており、効率的な新規開拓が期待できます。
得意分野 | 士業の新規顧問先の開拓 |
対応範囲 | ・営業代行 ・営業コンサルティング ・営業担当社員への教育 |
料金形態 | 固定報酬型 |
最低契約期間 | 1日~ |
実績 | 公式サイトで実績を確認する |
セレブリックス
「人材」と「仕組み」での課題解決を掲げ、営業支援と人材支援の2軸で事業運営している会社です。
1,200社を超える企業の支援実績は業界最大級で、膨大なノウハウを蓄積している点も魅力です。
それらのノウハウの一部は、セミナーやYouTubeコンテンツを通じて公開されています。
得意分野 | 体系だったメソッドにもとづく営業教育支援 |
対応範囲 | ・営業代行 ・営業コンサルティング ・営業社員の教育 |
料金形態 | 固定報酬型 |
最低契約期間 | 要問い合わせ |
実績 | 要問い合わせ |
ボウルズ
ブランディング戦略と営業支援を軸に事業を展開している会社です。
営業代行や営業コンサルティングに加え、営業DX構築のコンサルティングなど、支援領域は多岐にわたります。
サイト制作なども依頼可能なため、人的リソースを抑えて営業の成果を上げたい場合にオススメです。
得意分野 | ブランディングと営業の2軸での支援 |
対応範囲 | ・営業代行 ・営業コンサルティング ・営業社員への教育 |
料金形態 | ・成功報酬型 ・固定報酬型 ・成功報酬型+固定報酬型 |
最低契約期間 | 要問い合わせ |
実績 | 要問い合わせ |
株式会社スタジアム
インサイドセールスの営業支援や、既存顧客との関係性構築を得意としている会社です。
営業戦略における課題の発見から組織編成の相談まで、一気通貫で依頼できます。
自社でSaaSツールの事業を運営しているため、カスタマーサクセス部門の立ち上げなど、新規事業を開始する際に必要な営業活動の支援も可能です。
得意分野 | インサイドセールスやフィールドセールスの支援 |
対応範囲 | ・営業代行 ・営業コンサルティング ・営業社員への教育 |
料金形態 | 固定報酬型 |
最低契約期間 | 3カ月~ |
実績 | 要問い合わせ |
まとめ
今回は、営業代行会社を選ぶ際に意識していただきたいポイントを解説するとともに、大阪エリアにおけるオススメの営業代行会社を6社ご紹介しました。
営業代行・営業支援に関するより詳細な内容や、代行依頼すべきかどうかのアドバイスを聞きたいという方は、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。
弊社へのご依頼を誘導することはありません。
御社にとって最適な選択をしていただけるよう、誠実にアドバイスいたします。
「営業」は、売上に直結する非常に重要な要素。
本記事でご紹介したポイントを意識し、ぜひ後悔のない依頼先選びをしていただけますと幸いです。